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落石防護補強土壁

ジオロックウォール®

GEO ROCK WALL
国土交通省新技術情報提供システム
(NETIS)登録番号
 HR-990009-V ※掲載期間終了 
■対応対策
  • 落石対策
  • 崩壊土砂対策
■適用範囲
対応落石エネルギー: ~500kJ/~1500kJ/~5500kJ
ジオロックウォール®
[NETIS 平成28年度 準推奨技術]

補強土を用いて大規模な衝撃を吸収
信頼実績の補強土壁
ジオロックウォールは、主に道路際や民家裏で落石やがけ崩れ・崩壊土砂を受け止める補強土壁です。最大5500kJの落石エネルギーに対応し、小規模から大規模まで幅広い落石対策で活用できます。
1. 補強土を用いた落石・がけ崩れ・
 崩壊土砂対策
2. 落石エネルギー5500kJまで対応
3. 落石の規模に応じて3タイプ展開
4. 全国で400件以上の採用実績

特長

  1. NETIS 準推奨技術に選定
  2. 極めて優れた衝撃吸収性能
  3. 施工コストは従来工法の50~65%
  4. 様々な地形・地盤で設置可能
  5. 環境・景観に優しい自然共存型
  6. 落石捕捉後の維持管理が容易
NETIS 準推奨技術に選定
ジオロックウォールは、公共事業の技術水準を向上させる新技術として、国土交通省より「平成28年度 準推奨技術(新技術活用システム検討会議(国土交通省))」に選定されています。
 
国土交通省による報道発表資料はこちら
公共工事における新技術の活用 新たに推奨技術等16技術を選定~「公共工事等における新技術活用システム(NETIS)」の取り組み~

(別紙3)推奨技術・準推奨技術・評価促進技術概要


 
極めて優れた衝撃吸収性能
ジオロックウォールは、土とジオシンセティックスを主材料としています。土構造物特有の柔構造性により効率良く衝撃を吸収し、大規模な衝撃エネルギーにも対応することができます。
 

土構造物特有の柔構造性により、極めて優れた衝撃吸収性能を発揮します。
 
施工コストは従来工法の50~65%
主材料が土であり、現地発生土や建設残土を材料として利用することができます。また、一般的な土工のみで施工が可能であり熟練工による特殊技術は不要です。他の工法と比較して、エネルギー吸収レベルでは格段に経済的です。
 
他工法との適用範囲及び経済性の比較


 
下記の表は左右にスクロール出来ます
タイプ 適応工種 落石径 対応エネルギー 比較工法 価格比
I型 落石
急傾斜
導流堤
φ300~700 ~500kJ 落石防護壁 1:1.3
II型 落石
急傾斜
導流堤
~φ1000 ~1500kJ 落石防護壁
高エネルギー吸収柵
1:1.6
1:1.7
III型 落石 ~φ2500 ~5500kJ 高エネルギー吸収柵
落石洞門工
1:2.0
1:8.0
スロープ型 落石 ~φ1000 ~1000kJ 落石防護壁 1:1.3
様々な地形・地盤で設置可能
土構造物のため、設置スペースが限られた現場や、縦断勾配のある現場、沢地形の現場など様々な地形で設置することができます。また、支持地盤に衝撃力を伝えないため、ほとんどの場合地盤改良などの処理が必要ありません。
 

スペースが狭い現場でも、下部盛土で嵩上げをすることで設置することが可能です。
 
環境・景観に優しい自然共存型
植生により壁面を緑化することで、周辺の景観に調和します。植生ができない場合でも、疑似緑化などでニーズに合わせた対応が可能です。
 

壁面を植生することで周囲の景観に溶け込みます。


植生できない・させたくない現場では、疑似緑化による対応も可能です。
 
落石捕捉後の維持管理が容易
災害によって損傷が起こっても、部分的な部材の交換で補修が可能です。
 

構造

ジオロックウォールには、受撃体、伝達体、抵抗体の3種類の構造の組み合わせにより、対応する落石エネルギーに応じて、I型、II型、III型の3つのタイプがあります。この3つのタイプを適用することにより、小規模から大規模まで幅広い落石エネルギーに対応が可能です。
 

衝撃ジオグリッド(ロックデム)
構造を支える繊維材です。伸び強度の異なる繊維を織り込むことにより、粘り(靭性)を発揮し、衝撃に対応します。

 

受撃体(ガンデム)
高強度・高伸度の袋体です。最初に衝撃を受ける部材であり、巨大なエネルギーに対抗します。

 

伝達体袋材(ジオラバッグ)
比較的伸びの小さな袋体です。衝撃を抵抗体に分散・伝達します。

 

I 型(~500kJ)

 

II 型(~1500kJ)

 

III 型(~5500kJ)


 
エネルギー吸収機構
ジオロックウォールは、受撃体、伝達体、抵抗体で構成された複合構造物です。落石のエネルギーは、以下のメカニズムで吸収されます。
 
■エネルギー吸収フロー
  • 1.受撃体に衝突した落石のエネルギーは、受撃体の変形によって吸収されます。衝突の際に発生する衝撃力は、受撃体内部を断面方向に分散し、伝達体に伝搬されます。
  • 2.伝達体では衝撃力を水平方向に高角度で分散させ、抵抗体に伝搬させます。
  • 3.抵抗体では、伝搬された衝撃力により、内部が断面方向上方に一定角度で破壊線を与えるように変形しようとするのに対し、衝撃力が水平方向に分散された部分の土塊とジオグリッドの抵抗によって対抗し、落石を完全に停止させます。
平面図


断面図

 

実験

落石に対する性能照査実験
実験方法 実物供試体に対する落石衝突実験
実験タイプ ジオロックウォールⅢ型
時期 1998年
場所 富山県
実斜面で岩石を落下させて実物供試体に衝突させ、堤体及び壁面の変形状況、落石の速度を測定しました。約3000kJの落石エネルギーの衝撃吸収性能が確認されました。

1/2.5スケールモデル実験
実験方法 実物供試体に対する振り子式重錘衝突実験
実験タイプ ジオロックウォールⅠ型/Ⅱ型/Ⅲ型
(1/2.5スケールモデル)
時期 2000年~2001年
場所 福井県
1/2.5スケールモデル提体の衝撃荷重特性と破壊モードなどの衝撃挙動を観測し、各部位(受撃体・伝達体・抵抗体)の効果を実験値から定量的に評価する衝撃吸収メカニズムが明らかになりました。

※旧日本道路公団関西支店大阪技術事務所と補強土防護擁壁協会の
 共同研究

落石・崩壊土砂に対する性能照査実験
実験方法 実物供試体に対する落石・土砂の衝突
時期 2004年
場所 岐阜県
斜面上から石と土砂を落下させ、実物供試体に衝突させました。ジオロックウォールの高い衝撃吸収能力が実証されました。
※岐阜大学工学部社会基盤工学科との共同研究
 

施工

1. 伝達体袋体作成
1. 伝達体袋体作成
袋材に中詰材を充填し、伝達体を作成します。
2. ジオグリッド・壁面材設置
2. ジオグリッド・壁面材設置
抵抗体構築位置に、ジオグリッドと壁面材を設置します。最下段には排水材を敷設します。
3. 伝達体設置
3. 伝達体設置
抵抗体の山側に1.で作成した伝達体を設置し、延長方向に連結させます。
4. 撒き出し、転圧
4. 撒き出し、転圧
盛土材を撒き出し、転圧して締め固めます。
5. 抵抗体・伝達体構築
5. 抵抗体・伝達体構築
2.~4.を繰り返し、抵抗体と伝達体を構築します。
6. 受撃体設置
6. 受撃体設置
受撃体の設置位置に架台を用いて袋材を設置し、中詰材を充填します。
7. 防護マット設置
7. 防護マット設置
受撃体を紫外線から保護するため、堤体の背面に防護マットを敷設します。
8. 完成
8. 完成

災害抑止例




小学校裏に設置されたジオロックウォールに、推定落石エネルギー5000kJの落石が衝突しましたが、堤体に変状は見られませんでした。
 
時期 2001年
場所 東京都新島村
状況 落石の捕捉
対応 受撃体及び防護マット損傷部の補修



東日本大震災の地震により、推定落石エネルギー750kJの落石が衝突しましたが、ジオロックウォールが確実に捕捉しました。
 
時期 2011年
場所 宮城県
状況 落石の捕捉
対応 破損箇所のみの堤体再構築、防護マットの一部交換
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